日本縦断 123〜124日目
北海道歌棄町〜岩内町〜仁木町
123日目
すっかり空が明るくなってから起床。準備しながら、昨日がアブ地獄だったから今日ももしかしたらと思うと、少し憂鬱になってしまった。
そんな気分で恐る恐る歩き出したが、海岸線の道ということもあって、昨日ほどアブが出現する事はなかった。これで少しは景色を楽しむ余裕が出来た。
北海道も日本海側は心地よかった。海から涼しい風がそよそよと吹いていて、かいた汗も爽やかに消化されていく。
弁慶トンネルというのを抜けると、山側に素晴らしい岩壁が現れた。地形図を確認すると、雲間の滝、という名前が付いていた。予期せぬ山岳の光景だったので、思わず見入ってしまった。
夜は岩内町の道の駅でテントを張った。とても涼しい夜で、気持ちよく睡眠がとれた。
歩いた距離・32㎞
124日目
今日の道は山間部を抜けないといけない。出発前、またしてもアブに対する恐怖で憂鬱になる。
幸い、今日もアブはそこまで出てこなかった。どうやら酪農地帯での出現率が高く、それ以外では落ち着くらしい。つまり牛さん達の血が、アブ達の大好物らしい。牛さん達が気の毒でしょうがない。
ただ、アブが多いという事は、それだけ水が綺麗だという事なので、豊かな自然がたくさん残っている証拠と言える。そう言う意味で、アブがたくさん出てくるという事を、忌み嫌ってはいけないなと思った。
とは言っても刺されるのはイヤなので、抵抗はさせてもらう。今日からタオルというウェポンを片手に歩く事にした。
そんな感じで、ちょこちょこアブを追い払いつつ今日も目的地へ到着した。仁木町という果物畑の多い町だ。
夜は蒸し暑くなかなか寝付けなかった。夜中、キタキツネの鳴き声が一回だけ聞こえた。キツネよりかは幾分上品な響きに聞こえた。
歩いた距離・36㎞
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北海道仁木町〜小樽〜札幌