日本縦断 54日目
兵庫県新温泉町 加藤文太郎記念図書館
今日はせっかく近くまできた事なので、浜坂の加藤文太郎記念図書館に立ち寄ることにした。
朝はここ最近では一番冷え込んだ。おそらく10℃前後ぐらいで、息が少し白かった。寒いので、パッキングを済ませたらすぐに歩き出した。
浜坂には2時間かからずで着いたが、図書館がまだ空いていないので、浜辺で時間を潰すことにした。とても静かな浜辺で、今日は風が心地よい。鼻風邪でなければ何時間でもいれそうだった。
トビに餌をやっているおじいちゃんがいて、それをぼーっと眺めていた。餌やりが終わると話しかけられたので、少しおしゃべりをした。旅人はよく見かけるそうだが、歩き旅の人間は初めて見たと言われた。
いい感じに時間経っていたので、おじいちゃんにお別れをして図書館に向かった。図書館は三角形の面白い形をしていてすぐにわかった。中に入って職員の人に一声かけてから、展示品がある二階へ上がった。完全に貸切状態だった。
まずは、加藤文太郎についての資料室を観覧した。彼が使っていた山の道具やカメラ、山行記録などを記していた手帳などが展示されている。特に見れてよかったなと思ったのは、彼が撮影した山岳写真の数々だ。はがきぐらいのサイズで40枚ぐらい並んでいた。
こんなに写真を撮る人だとは知らなかった。彼の場合は、登った証拠として撮っていたそうだ。当時珍しかった単独行が故の理由である。彼の手記が好きでよく読んでいるが、写真という形で彼の山行を垣間見ることができたのは嬉しかった。
ひと通り見終わった後は、山岳図書の閲覧室で気になった本をつまみ食いしていった。古い本から、新しい本まで、日本の山岳の歴史がぎっしり詰まった書庫で、見たい本がいくらでも出てくる。
そんな沢山の本の中でも目についてくるのは、自分のよく知る山についての書籍だった。僕の場合は地元九州の山についての本だった。九重連山の昔の写真集などはとても興味深いものだった。
四時間ほど滞在して、職員の人にお礼を言って退館した。是非またいつか訪れたいなと思った。浜坂の温泉にも入りたかったが、風邪気味なのでやめとくことにした。今度来るときは温泉旅行として来よう。
今夜は浜坂の河川敷に泊まる。最近は天気も良いし、寝床もスムーズに見つかるので快適だ。明日は神鍋高原まで足を延ばす。
歩いた距離・10㎞
使ったお金・2000円
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