日本単独歩行記

ただの歩いた記録

日本縦断 125〜126日目
北海道仁木町〜小樽〜札幌

125日目

今日は再び海岸線を歩けるので、少し気楽に出発できた。気楽に出発できた、という理由は、アブが少ないと予想できたからだ。

これだけアブごときに気分を左右されるのは、僕の虫嫌いが大きな原因である。が、北海道に入るまで、こんな状況になるとは想像していなかった。

今までアブという生き物には、渓流や、山の中でしか出会ったことしかなかった。それはつまりアブという生き物が、人間に侵食されてない土地でないと生きづらい生き物だという事を示していると思う。

ところが北海道においては、市街地以外の国道沿いの道路で普通にアブが出て来た。直近の青森、秋田での山道でも出会う事が無かったのに。これは、北海道という土地が、人間に侵食され切っていない事を示していると思う。

正直、この北海道の自然の深さには困惑してしまった。普通の道路を歩くのに、まるで山に入るかの様な気分になっている。道路を歩いている時点でこれなので、北海道の、山の深みに入っていける自信が、全くといって湧いてこない。

「大自然に対する畏怖」と言ってしまえばそれで終わりかも知れない。しかし言い方を変えれば、僕という生き物が、大自然に対して適応できてない、という事である。なんか、自信をなくしてしまいそうである。

まあ、こんな事も歩いて見なければわからなかった事なので、いい経験だろう。ていうか、旅終点までまだまだ先は長い。

小樽は、港の観光地と言った感じで、人が多かった。北海道の港の、古い建物の景観を売っている感じだ。まあ、新しい建物群も混ざった景観なので、中途半端な感じではある。

今日は小樽の少し先にある公園でテントを張った。やはり、海沿いの町は風が心地よい。

歩いた距離・30㎞

126日目

昨晩は結構冷えた。ダウンジャケットを掛け布団代わりに掛けたくらいなので、20度は切っていたと思う。日中いくら暑いといっても、さすがに北海道と言った感じだ。

今日は札幌まで歩いてホテルにチェックインした。登山用品店に行って新しいザックを調達するためだ。現在、ザックが半壊中なのだ。

しかし、残念な事に、必要なスペックを満たしたザックが置いていなかった。今のザックで歩き切るしか無くなってしまった。不安ではあるが、なんとか工夫してやるしかない。

ホテルに帰ってから、ホテルの大浴場の湯船に浸かった。そういえば湯船に浸かったのは、2ヶ月ぶりぐらいだ。お湯が熱すぎてすぐに出てしまったが、とても気持ち良かった。

明日からは北海道も後半戦。正直、身体にもガタが出てきたが、歩みを止める気はさらさらない。

歩いた距離・28㎞

関連記事