日本単独歩行記

ただの歩いた記録

日本縦断 65日目
石川県能美市〜金沢21世紀美術館

夜明け頃、目が覚めた。太陽はまだ顔を出さない時間だが、テント内はすでに結構明るい。

最近は、日の入りと同時に睡眠に入り、夜明けと共に目が覚めるという催眠サイクルになっている。地球の持つリズムと同期するかのようで、とても心地よい感じがする。

テントから顔出すと、空は美しいグラデーションに染まっている。今日もすばらしいお天気だ。

金沢へ向かう途中、山の方へ目を向けると、まだ雪の乗った大きな山が見えた。白山だ。

ようやく、僕が目指している山容を見れたのでとても嬉しかった。しかし、それと同時に、残雪の残る山を上手く登れるのか、不安も感じた。残雪の時期にアルプスに入るのは初めてだからだ。

近頃、山におけるリスクについて、敏感になってきたような気がする。山登りに対する恐怖感が増した、と言い換えてもいい。その恐怖感、すなわちリスクに対して、準備を怠ることはできない。

金沢のホテルに着いた後、美術館に遊びに行った。金沢21世紀美術館、というところだ。

この美術館は、無料で観覧できる作品が多い。写真もオーケーな物が沢山あるので、散歩しながら写真を撮ったりしながらして遊べた。無料の図書室もある。

たまたまやっていた展覧会の中では、大岩オスカールの作品がとても良かった。自由に発想して、自由に描いている感じが好きだと感じた。とても沢山の要素を、ひとつの絵にまとめている作品が多く、時間をかけて見るほど発見があるのが面白い。

美術館を2時間ほど歩いたが、最後のほうは脚が疲れて作品を見る集中力が切れそうになってしまった。歩かない日が最近無いので、さすがに疲れているのかもしれない。

歩いた距離・24㎞

使ったお金・8600円

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