日本単独歩行記

ただの歩いた記録

日本縦断 34日目
面河ダムキャンプ場から石鎚山まで

日の出と同時に登山道に入りたかったので、今日は1時間早い3時に起床した。外はかなりの湿気のようでテントがかなり結露していた。

トイレに行こうと外に出ると星がかなり綺麗に出ていた。西の方角には天の川が見えている。天の川は久しぶりに見た気がする。

せっかくなので少し写真を撮ろうと思い撮影していたら、なんやかんや20分ぐらい時間を使ってしまった。その後急いで準備をしたが、結局予定より30分遅れの5時出発となった。

登山口には6時前に到着し、トイレを済まし出発した。林道を少し歩いたあと登山道に入った。地図を見る限り尾根づたいで穏やかそうなルートなので、結構リラックスして歩けた。

序盤少し急な登りがあるが、道は良いので気持ちよく登れる。森林伐採中で木々の間がスカスカなので割と眺望もきく。

この尾根を登りきると一面笹原の尾根に出た。正面には顔を出したばかりの太陽が笹原を照らしており、時折ふく風が笹原を気持ちよく鳴らす。つまり最高に気持ちが良い。

今まで歩いた縦走路の中でも一位二位を争うぐらいの気持ちよさで、ゴールデンウィークにもかかわらず人もほとんどいない。ほぼ独り占め状態でこの最高の尾根を満喫できた。

地図にルート記載はなかったが、ニノ森の手前の鞍瀬の頭というピークまでの道が着いていた。せっかくなのでこのピークも踏んでおいた。

気持ちの良い笹原はここで終わり、ニノ森からは松林の稜線となってくる。この辺から両側の斜面も急になるので少し気を引き締めて歩いた。

ニノ森から石鎚山への下りが少し悪く、笹が伸びていて道も分かりづらかった。途中登山道を外してしまい無駄に藪を漕いだ。ちょっとめんどくさい道だ。

ここを抜けたあとは笹原の斜面についた登山道が気持ちよく続く。山頂の山荘がどんどん近づいてくる。

山頂直下まで続いた道は山の北側に抜け、山頂までの登山道に出会う。ここからは打って変わって人間だらけの登山道になっていた。

ひとまずテント場を確保したかったので、ニノ鎖の取付まで下った。テントはまだ一張しかなかったので、適当な場所を見つけてテントを張った。

せっかくなので鎖場経由で山頂に行こうと思ったが、まだ人間が数珠つなぎで鎖にぶら下がっている状態だ。こんな状況では流石に登る気はしない。

あのような急登で自分の直下直上に人間がいる状態は普通に考えて危険。上の人間が落ちたら自分も死ぬ可能性が生まれ、自分が落ちたら他人も巻き添えにする可能性が発生する。考えただけでゾッとする。

夕方前になれば少しは落ち着くはずだと考え、少し待つ事にした。とりあえず水汲みを先に済ますことにした。枯れ気味の水場だったので結構水汲みに難儀した。

テントに帰って少しぼーっとした後、2時半ぐらいにニノ鎖に取り付いた。人間はほとんどはけている。

20分ぐらいで山頂に着いた。沢山の靴で岩が磨かれツヤツヤしてたのでなかなか怖かった。山頂にはまだ沢山人間がいた。

天狗まではもうめんどくさいので行かずにして、夕陽が石鎚山を照らすまで待つ事にした。なんやかんやで山頂で夕陽を見るってのは初めてだ。

とりあえずお腹が空いたので、山荘の食堂でカレーを食べた。山荘がある山はほんとに有難い。大崩〜祖母の縦走と比べたら天国のように感じる。※決して大崩山と祖母山の悪口を言っているわけではない

ビールはテントに帰るときに買う事にして、あとはひたすら待った。待ち時間の事を全く考えていなかったのでとにかく暇で仕方なかった。

なんとか頑張って待って無事に夕陽が見れた。写真も撮って一通り満足できたので、ヘッドランプを点灯しテントまで下った。荷物も軽いし、木の階段が整備されているので難なくテントについた。

晩御飯を作りビールで一人乾杯。山でビールが飲める幸せを噛み締めた。明日は瓶ヶ森まで縦走する。

石鎚山 天狗岳
石鎚山 天狗岳

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