日本縦断 137〜138日目
北海道天塩〜稚内
137日目
天塩から稚内までは、このまま沿岸の道路をひたすら歩く。約70㎞程あるので2日かけて歩く事になるが、この間コンビニ等の補給ポイントが無い。
天塩のキャンプ場を出たら、とりあえずコンビニで2日分の食料と水を調達した。水は出来れば4ℓ担ぎたかったが、ザックが半壊の状態なので、必要最低限ギリギリの2ℓ半にした。
30分程歩いた所で、遠くに風力発電の風車が見えた。いくつもの巨大な風車が、真っすぐ一直線に並んでいた。風車が見えてから30〜40分程歩いて、ようやくいちばん手前の風車の所にたどり着いた。
この巨大な風車は、およそ100m間隔で合計28機が一直線に並んでいた。約3㎞の距離なので、40分ぐらいはひたすら風車の景色だ。これだけの距離を、綺麗一直線に並んだ風車群は初めて見た。
風車を過ぎると、ひたすら真っすぐな道路が続く。とにかくひたすら真っすぐだ。周りに家などは一切無い。
見えるものと言えば、左手側に草地から続く海岸と利尻岳、右手側にだだっ広い草地とその先にある林だけだ。もしこの道を2日で踏破できる事を知らなかったら、途方に暮れてしまいそうな感じである。
そんな道なので、とにかく一心不乱に歩いた。途中、声をかけてくれた人がいて、マクドナルドのハンバーガーを1つ頂いた。とても力になったが、少し喉が渇いてしまった。
夕方まで歩いて、海岸の近くでテントを張った。稚内まで残り1日となった。
歩いた距離・35㎞
138日目
6時前の少し早い時間に出発した。夜には台風崩れの低気圧がやって来るので、出来るだけ早く稚内に到着したかった。もうすでに東風が強い。
20㎞程歩いてようやく集落が現れた。抜海というところだ。住むにはとても厳しそうな場所である。冬場の天気の悪い期間は身動きが取れないだろう。住んでいる人はかなり少なそうだった。
抜海から5〜6㎞歩いて、稚内に抜ける道路に出会った。この辺の景観は印象的だった。
海岸から150mほどが平べったくなっており、その先からは稚内へと丘陵地帯が続いている。北風が強いせいか大きな木がほとんど生えておらず、笹で埋め尽くされている。そんな風景の中、海に近い所に民家がわびしくぽつぽつと並んでいた。
おそらく、厳冬はわびしさを通り越して、ただ殺風景な土地になるのだろう。しかし、そんな土地でもちゃんと生きている人もいるというのが興味深い。いつか、厳冬の北海道にも訪れてみようと思う。
ここで最後の海岸線歩きは終わりとした。あとは丘を越えて数キロ歩いたら稚内に到着した。日本海側と違って建物は密集して多い。
すでに雨が降りそうだったので、コンビニで晩御飯を調達した後は、急いで丘の上のキャンプ場まで移動した。丘の手前の街中でエゾジカが普通に歩いていたのは驚いた。この辺のエゾジカは人馴れしている。
なんとか雨が降る前にテントを張ることができた。長い距離を歩くのは今日で最後なので、とてもホッとした。
嵐で明日は丸一日動けないと思うので、ゆっくりと身体を休めたいと思う。
歩いた距離・34㎞
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北海道稚内〜利尻島